上を向いて歩こう

日本にとって戦後最大の危機かもしれない。
知り合いの居酒屋のおじさん、ママも、その落胆ぶりが激しく、なんと慰めていいのか解らないほどだ。そして歯科医師会の仲間も一週間、一カ月と休業している者がだんだんと増えてきた。

この曲が発表された昭和37年、祖母ハナはロサンゼルスで事業をやっていた。日本人による日本の歌がビルボードの一番になったのは最初で最後だった。
この曲の人気に火を付けたのは日系人達だったという。日系の一世はもちろん、苦労に苦労を重ねた二世、三世を中心に支持されて広まっていった。
戦争で敗れ、国際的な地位も自信も失った日本人が、そしてもちろんハナも「Qちゃん、Qちゃん、スキヤキ」と言って、この歌の大ファンだった。
東京オリンピックを2年後に控え、敗戦から立ち上がり、自信を持ち出した頃の坂本九のヒット曲だ。
今回も宮本亜門氏を中心に五木ひろし、八代亜紀など多数の芸能人がコラボしている。
先の東日本大震災の時もそうだった。計画停電で真っ暗闇の夜、この歌に救われた。この歌は日本人が逆境の時に、皆が力を合わせてはねのけるといった時に歌われる。ある者は渾身の力をこめ、ある者は涙を流しながらこの歌を歌う。
この歌には日本人を団結させ立ち直らせる力がある。
泰晴会では年末に毎年、一年間を振り返るDVDを作成しているが、今年は「上を向いて歩こう」を使おうと決めている。
2年後、3年後に、あんな時代もあったなと思い出せるようになりたい。
皆力を合わせて、この危機を乗り切ろう。
頑張れ日本、そして頑張れ、らいおん歯科!