いかした歯科医

本日は歯科訪問学会で、行きの新幹線の中で伊集院静の「大人の流儀」を読む。氏とは、感性がわりと合うので愛読している。
その中に、伊集院さんが行きつけの歯医者に行き、金歯を誤飲した話が出ていた。
誤飲はどんな歯科医でも一度くらい経験している事だと思うが、何とも情けない気分になるものだ。
原則としてDr.が帯同して医師のところでX線その他で、どこに飲み込んだものがいってしまったかを確認する。
氏の主治医は「申し訳ない」と謝ったが、
「それは違います。飲み込んだのは私の身体の卑しさのせいです。
子供の頃、何でも食べてしまうので母からよく叱られたんです。」と
実に粋な言葉をおっしゃる。
診療をやめてすぐに知り合いのX線医に帯同してくれたことに感動したのかもしれない。
主治医とは8年の付き合いだそうで、治療は完璧で、その先生の事をイカした歯科医と呼んでいる。
上から読んでも下から読んでもイカシタシカイだそうだ。
ますます伊集院静が好きになりそうだ。