箱根は泣いている

3日程前、湯本の駅前を車で通ると、驚く程に閑散としていた。

患者さんでも、強羅あたりから来ている人は、勤め先が開店休業状態で、自宅待機となっている模様で、一様にして元気がない。

皮肉な事に、例年夏枯れする時期に当院は「この隙に歯でも直すか」という人が多く、逆に最近では患者数が増えてきているのは皮肉だ。

大湧谷の噴火の兆候は、今から思うといくつか思い当たる事が多かった。

1)昨年から、あれほど診療所の裏に来ていたサルが全くこず、その代わりにイノシシが出てきたこと。
なかでも驚いたのは、昨年末、山のヌシかとも思われる子牛ほどあるイノシシに遭遇した事があった。
(車に乗っている時に発見。一目散に逃げた)
生態系が我々の知らない範囲で変わっていたのかもしれない。

2)5月1日解禁の診療所前のアユが全くつれず、釣り人が、水が濁っていて、アユが全く釣れないとぼやいていたこと。
(昨年は大漁だったらしい)

3)我が家の温泉が4月末ぐらいから熱くなり、水でうめないと入れない程になっていたこと

もともと仙石原や強羅地区は、夏の猛暑を逃れる人が多く、冬のへこみを夏に取り戻すケースが多かった。

このままでいくと、旅館によっては、倒産とかいう話も出てくるのではないかと思われる。

そんなこんなで湯本まで一種の風評被害もあって、巻き添えをくらっている。

マスコミによっては、わざと早朝の写真をとって、こんなにも来ていないと逆宣伝をしているとの噂も広がっている。

箱根町長もいろいろな手段こうじているが、今の所効果は出ていない。

そこでささやかながら、らいおんグループでは、送別会・歓迎会の類いはなるべく箱根で。

そして私も今年は夏の休暇は海外や海山は止めて、箱根の危険区域すれすれの所に泊まるようにした。

少しでも箱根の復活のため貢献しようと思っている。