せっかく電話をくれたのに

全く久しぶりに大学の寮の後輩のK君から電話がある。
コロナにおける近況を話し合い、私はプールに行けなくなったことを嘆いた。
「そうそう、そういえば、最後に行った山中湖のホテルのプールでK君に似た人に遭遇して、あぶなく声をかけるところだったよ。でも、ちょっと頭がおかしなお方で、ぴょんぴょん跳ねていたので、K君じゃないと判ったよ。」
「………」
雰囲気が変わったので、株の配当の話に変え、K君がつい最近まで重役を務めていたT通商の話をして、T通商は伸びたなと褒めると、
「市島さん、T通商は50人の採用枠に2万人の応募があるんですよ。」と言うので、ついつい、
「K君よ、今でなくてよかったな。あの当時だから入れたんで、今では絶対無理だろう。君は運が強い。」と言うと、
「市島さん、半島からミサイル打ち込んでいるようですけれど、暗殺されないようにしてください。」とキム○○ネタで返してきて、お互い気分を害して電話を切った。
寮を出て、なんと50年近くが経っているが気持ちは50年前のままだ。
(K君よ、許せ。もっとも気にしていないだろうが。)
と、相変わらず毒舌を浴びせる自分に反省しきりの一日でした。