大坂なおみに思う

大坂なおみが全米オープンテニスで優勝した。
2年前に優勝した頃より、精神的にも身体的にもぐっと成長した。
彼女の努力の賜物だろう。
7日間、黒人差別で主に警察官に射殺された男女の名前を書いたマスクをしていた。日本でも、何年も前に理不尽な死をとげた黒人の殺人現場などがテレビに映し出され、黒人差別の根深さを改めて知り、大坂なおみの「知ってほしい」という目的は達成されたと思う。

ロサンゼルスに40年間住んでいた祖母ハナが帰国するとき、祖母は護身用のデリンジャーという拳銃を持って帰りたいがどうかと問い合わせをしてきて、慌てた父が、当時珍しかった国際電話をかけて「そんなもの日本では不要だ。捨ててこい。」と言っていたのを思い出した。
帰国した祖母にアメリカの人種差別問題を問うと、ひたすら「黒人が暴力的で怖い」という話を何回も何回も聞かされて、子供心にもアメリカの人種差別は深いと思った。
大坂もバスケットの八村もアメリカでは(あるいは日本でも)やはり感ずるものはあっただろう。
谷は深いけれど、この問題は世界中の全員で真剣に考えるべき問題だろうし、その時期に来ている。
さらなる成長を遂げる大坂なおみに期待している。