自分が小学生の頃、今回逮捕されたパククネの父親 朴正煕は権勢をふるっていた。
何回となく戒厳令をしき、韓国を引っぱっていった。
小柄な男だが、その迫力にはテレビを見て子供ごころに震え上がった。
正直言って“恐怖”の対象でしかなかった。
彼は「漢江の奇跡」という高度経済成長を成し遂げた。
2、3年前彼がベトナムに国民を傭兵に行かせる為、港で涙を流しながら見送っているフィルムをテレビで見てから、彼に好感を持つようになった。
国が貧しくて外貨獲得の為にやむを得ずやった事で、貧しい国を何とか立ち直らせようとした彼の姿に感動した。
大学に進んだ頃、父を狙った凶弾で、パククネは母を失い、そして5年後には父を失った。パククネは全くの孤独となり、兄弟も遠ざけ、心の拠りどころは崔順実親子のみとなった。
今回逮捕される直前、弟と何年かぶりの再会をしてお互い涙を流していたという。
パククネは、ほぼ同年齢で共感を持つ事も多い。
同じ時代を共に歩んできた一人として、今回は少しかわいそうな気がする。
冷たい独房の中で、彼女は一体何を考えているのだろう。
韓国の通貨危機の時に立ち上がって、政界入りし、彼女は運命の波に翻弄された。
父も母も健在だったら、お嬢さんとしてのんびりと生涯を過ごしたのではないか。
小池さんも安倍さんも籠池さんも、昭和27~29年世代、ついでに今度韓国大統領になろうとしている文在寅(ムン・ジェイン)も昭和28年生まれだ。
ついに団塊の世代に押されていた私達世代が、表舞台に引っ張り出される時が来たのかという気がしている。