今年のはじめに(紅白歌合戦)

さあ、いよいよ2016年が始動しはじめた。

年末、大阪で歯科医をやっているいとこの「トミオ君」と紅白歌合戦へと出かけた。

トミオ君は4才年下で、お互い忙しく、昨年秋10年ぶりの再会となった。

あたふたと2人で、大みそかNHKホールへと出かけると、パリのテロのせいか、厳重な身体チェックをやってきた。

こちらのお目当ては高橋真梨子と松田聖子で、それに加えてMISIAも出るので、この3人が一遍に見られるなどは「紅白歌合戦以外あり得ない」などと考えながら、列に並んでいると、今回の席は1階の9列目があたり(座席は抽選制)、トミオ君の強運のせいかと思いつつ、いよいよスタートをむかえる。

途中AKBが出てくると、前田敦子と大島優子がサプライズで出てきて、これがNHKの言っていた例のサプライズかと納得していると、トミオ君が何やら「せいじさん。ちょっと前田敦子と指原に会いに楽屋に行ってきます」などと、信じられない事を言い出すので、

「アホ、そんな事をやったら挙動不審で俺まで参考人で捕まる。やめてくれ」と言いつつも、この人小学校の時、大変なわんぱくで遊園地でやんちゃをして、まだ止まっていないのに回転木馬から飛び降りたりして、管理しているおじさんに大目玉をくらった事を思い返し、

「決行するかもしれない」という気持ちで、それ以降、気もそぞろになってしまった。

紅白も終わり、なんでそういう発想をするのか問いただすと、

「実は大学に勤務している頃、前田と指原はAKBのかけ出しで自分が主治医として歯の治療をしていたんです。それでよく、ただ切符をもらったり、買ったりしてAKB劇場に出かけたんです。」

「10回以上行ったのか」

「そんなもんじゃききません」

「指原は研修生で、まだ中学に通っていてかわいかったです」とか、

「やはりタカミナであのチームを引っ張っていったので、タカミナの貢献でAKBはあそこまでいった」とかやたらと詳しい。

その当時は前田も大島も皆、AKB劇場(私は行った事がないが)でビラ配りをやっていたそうで、要するに全く売れていない観客がまばらな頃のファンであったらしい。

「じゃ、君が指原の楽屋に行って、『今いとこと来ているので食事をしないか』と言ったら、指原は来るのか」と聞いたところ、

「指原は人懐っこいので、私が行ったら抱きついてきますよ」との事で、その自信に驚きつつ、今年は春から楽しみが増えたとたくらんでいる私でした。