新幹線殺傷事件について

新大久保駅に行くと、駅で2001年に起きた泥酔転落事故(韓国人青年イ・スヒョン氏と日本人カメラマンが、泥酔している日本人を助けようとして3人とも死亡してしまった事件)のプレートが貼ってある。
事故の時に多くの日本人が彼らの行動に感動したものだが、新大久保に行ってそれを見ると再びその当時の感慨が戻ってくる。
今回の新幹線殺傷事件で事故の起きた13号車あたりは私のよく乗る車両で、しかも新横浜小田原間なので人ごととは思えなかった。
翌日新聞を見ると、聞いたことのあるドイツの化学会社勤務で中高校の同級生I君の会社であり、電話をしてみると、大学(東大)の後輩にあたり、社内では英雄的行動だと皆で言っているとの事であった。
いくら英雄と言われても、家族(奥様がいる)の事を考えるとしのびない。
国からは3000万円の犯罪被害者等給付金が出るそうだが、たったそれだけという感じがする。
被害者の梅田耕太郎さんは、中学高校から正義感の強いまっすぐな人であったらしい。男ともみ合いになって転倒したが、再び立ち上がって男を押さえつけようとしたらしい。自分の事だけしか考えない人々が増えているこの世の中で、偉大な行為だと思っている。
そこで、せめて新横浜か小田原にプレートを作り、新大久保駅と同じように未来永劫に彼の勇気を讃えるようにしたいものだというふうに考えている。