おととしの正月、市川海老蔵の勧進帳の弁慶のにらみが見たくなり、ぶらりと歌舞伎座に行った。
海老蔵には華があり、さすがと思いつつ幕間にロビーでコーヒーをすすっていると、あっと息を飲むような「五光がさしている」とはこの事だと思うような美女がたたずんでいた。
よく見ると、小林麻央さんで、お母さんと思われる女性と玄関横で、来客に対して挨拶をしているところだった。
世にいうオーラというのはああいう事を言うのだと思い、私にとって極めて印象的な出来事となった。
今年の6月、海老蔵が記者会見で、麻央さんのガンを告白した。
その状態から尋常ではない様子が窺われたが、9月から麻央さんのブログが公開され、ステージ4の状態であるという事が解った。
大学で親しくしていた同級生が2人、ガンで他界した。
2人とも必死でガンに闘いを挑んだが、結局はむなしく敗れ去ってしまった。
40代、50代でのガンの闘病は厳しい。
まして麻央さんのように30代ではむごすぎる。
彼女は健気にもガンとの闘いを公表してきている。
どれだけそれが日本中のガンと闘っている人の励みとなる事か。
一度は負けそうになった自分を押し殺して、発信してきている。
私は、彼女の気持ちを固唾を飲んで見守っている。
そして彼女に奇跡がおきる事を祈り、それを信じたいと思っている。
頑張って下さい、麻央さん。
家族の為にも、日本中のガン患者の方の為にも。