平成から令和へ 令和元年5月1日

平成から令和へと時代が移った。
今は亡き父の一生の思い出として、昭和天皇との出会いがあった。
父が小学校にあがったばかりの時、那須高原で昆虫採集をしていると、全く偶然に昭和天皇と邂逅したとの事で、父が直立不動で最敬礼をすると、昭和天皇が「やぁ、元気だね…」というお言葉を投げかけてくださり、にっこり微笑まれたとの話で、何十回何百回と聞かされた。
父親を早くに亡くした父にとって、昭和天皇は父であり神でもあった。実際に酒に酔った時、昭和天皇を父親と思って生きてきたと話しており、大正生まれの父としては格別な思い出だったのだろう。
私はといえば、私にとって平成最大の出来事であった東日本大震災で手広医院など午前午後と計画停電をやられた時、平成の天皇が計画停電の区域ではないにもかかわらず、ろうそくで生活されていたという話を聞き、くじけそうな心を奮い立たせた。
かくのごとく日本人にとって天皇制の存在は大きい。
これは中国、韓国やアメリカにはなく、日本人独特のメンタリティーを形成している。
平成の天皇は平和を希求されるお気持ちが強く、広島・長崎・沖縄と、先の大戦の戦没者を慰霊された。
平成は災害が相次いだ時代だった。その度ごとに、膝をついて被災者と言葉を交わされたことは、我が父と同じようにどんなにか勇気づけられたことと思う。そしてまた、それを支えた美智子妃の功績も一言では言い表せないものがある。
テレビでお二人が慰問されている画面が出ると、ある者は感動し、涙ぐんでいる者もいる。
陛下は退位後、上皇としてゆっくりとした生活に入られる。
本当にお疲れさまでした。これからはいつまでも健やかに過ごされることをお祈りしたいと思っている。