I君の初体験(年末によせて)

中学・高校の友人I君から電話があり、「市島、俺初体験をしてしまったよ。」と言ってきた。 「初体験、今頃何だ。」と私が迫ると「実は、電車の中で席を譲られた。」との事だった。 I君の趣味はマラソンで、連日のトレーニングのおかげで同級生が集まっても若々しい方だ。 「それで何て答えたんだ。」 「ただ率直にありがとうと言ったよ。立派な若者だったよ。市島は経験あるのか。」 私は幸運にも席を譲られた経験はない。もっとも車をあえて持っていないI君よりはずっと電車に乗る機会は少ないが・・・。 そういえば20年程前に、こちらが老人だと思っていた男性に席を譲ったら憮然としていて、「結構です。」と言われ嫌な思いをした。 ついに来るべき時が来て、主客転倒の時期に来たのかと思った。 今年になって、以前には感じなかった「老い」を感じるようになった。 平成30年は災害の年であった。 そして我がグループでも5人ものスタッフが入院し、いまだに完全復帰できないスタッフも2名ほどいる。とにもかくにも、その2人の完全治癒を願っている。 今年は今のところ平穏にクリスマスケーキを配り終えた。 去年の今頃は北朝鮮のミサイルに怯えていた。 トランプと金正恩の話し合いは来年に延ばされたが、数少ないトランプの功績となっていると思う。 来年の春から新年号、そして5月の10連休問題、ラグビーワールドカップもある。 来年1年、席を譲られないように若々しく生きたいと思った。