日本の行く末

今から156年前、中・高のミニクラス会が横浜の寿司屋であり、ちょっと遅れぎみに行くと、元番長が「市島、ディズニーランドに行っていたのか、テレビに映っていたぞ。」と言うと、10人程いた悪童たちが、やんやの喝采をあげ、笑い転げていた。

すぐに「金正男のことを言っているのか」と反応すると、ますます笑い転げ、もんどり打って倒れる者も出る始末であった。

その頃(今でもそうだが)、若干肥満ぎみでお腹の出っ張り具合が似ていたのではないかと思っている。

このディズニーランド行きで父親が激昂して、金正男から金正恩へと継承が切り変わったと言われている。

この事から、金正男とは何となく親近感を感じていたし、唯一金王朝の中では人間味を感じた男だった。

今年の2月、金正男は正恩によって暗殺されて、数年前も叔父の張成沢をなぶり殺しにして、粛清の嵐はとどまる事を知らない。

 

一方のトランプもいろいろと威嚇をするが、ちっとも事態は進展しない。

万が一アメリカが先制攻撃をしかけたら、日本の基地めがけてミサイルを発射するのではないか。

アメリカファーストを唱えるトランプにとって、東京やソウルが火の海になっても大陸間弾道弾に核を搭載する事態になるよりましだとふっと頭をよぎる。

日本は本当に平和ボケしているが、万万が一そのような事態になったらこの世の終わりだ。

箱根の受付のKさんは「理事長、大丈夫ですかね」と心配そうに尋ねてくる。

5%ぐらいの確率でミサイルが飛んでくるのじゃないかね」

「東京を狙ってきたらどうなりますかね」

「神奈川県には厚木とか横須賀に基地があるし、そっちを狙うんじゃないか」

Kさんの顔が不安でゆがむ。

「小田原に落ちたら死にますかね」

「そりゃ、核でも搭載されたらいちころじゃないか。広島や長崎の頃とは威力が違う」

「私のうちの近くに落ちたらどうなりますかね」

「そりゃとけるよ……」「とける……」

Kさんの顔に不安がよぎる。

「俺たちはもう十分生きたからいいけれど、若い人たちは大変だよなぁ」

「とけるのなら、まだあきらめがつきますが、中途半端に生き延びたら最悪です」

「こればっかりは運じゃないか」

日頃明るいKさんが、だんだんと暗い顔になっていく。

今日トランプが金正恩と話し合っても良いと言っていた。

とにかく話し合いをしてくれ。

シリアを空爆したのと違い、北朝鮮に空爆して日本がそのあおりをくらったら、ヒットラー以上の極悪人となるであろう。

カダフィーやフセインは核を放棄して最後はあの結果となった事もあり、金正恩が頑なになるのもわからなくはない。

とにかく話し合いをすることだ。

安倍さんの肩を持つわけではないけれど、プーチンやトランプとも馬が合う安倍さんに、国際社会ではいまやベテランなのでノーベル平和賞をとるぐらいの意気込みで頑張ってほしい。

籠池事件なんてどうでも良い。

本当に日本の行く末がどうなるか真剣に考える時期が来ているような気がする。